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SOMECITY 2013-2014 TOKYO 2nd 第7戦 コラム「あくび」

2013年12月25日、クリスマス。
この日は、SOMECITYが産声を挙げてから6度目の誕生日だった。
クリスマス会と誕生会が一緒になったメモリアル・デーの祝福ムードに毒されて、
途中まで緊張感を欠いた眠気を誘うゲームが続いたことは認めよう。
しかし、この日の最後に用意されていたプレゼントは、
眠気が覚めるどころか興奮冷めやらぬ極上のメインイベントだった。


その前に、先ずは恒例の下部リーグ・SCDLに触れておく。
既に優勝の可能性が潰えた両者による消化試合・SCDL GAME1は、実力に勝るSundayCrewが順当に勝利。東京オーシャンズも#7 SARR頼みにならない今季一番の戦いを見せてくれたが、あと一歩及ばなかった。

SCDL GAME2を制したのは、1年前のレギュラーチーム・TEAM-S。全勝でSCDL二連覇を果たし、「入替戦」SOECITY CRASHへの切符を手に入れた。高いバスケットボールIQを持ち、ファンダメンタルが光るBRMも下部リーグには十分過ぎるレベルだが、ゲームコントロールからフィニッシュまで一人何役もこなした#4 TAKUのプレーは別格だった。


ここから先は、レギュラーゲームの様子をお伝えする。
勝負所の決定力は、「流石」の二文字に尽きる。GAME1は、F’SQUADの頼れるキャプテン・#7 K-TAが大暴れ。この日の最後に待ち受けるWヘッダーを見据えて、後半開始からベンチに退いていた僕達のヒーローは、多発するターンオーバーとゴール下を支配した相手キーマン#15 S-TAROの大活躍により発生した仲間の窮地を救うべく、ゲーム終盤で再びコートイン。
シグネチャームーヴのクロスオーバーでディフェンスをシェイクして生まれた僅かな隙間を、フィジカルにモノを言わせて中央突破する姿は、無双と呼ぶに相応しい。リバウンドで奮闘した#23 LAWRENCEのパスを受け取るや否や、ウイニングショットのダウンタウンをねじ込む段違いのパフォーマンスで、チームを見事逆転勝利に、そしてPLAYOFF進出に導いた。
一方の敗れた420は、この時点で「入替戦」SOMECITY CRASH行きが確定。


勉族とSIMONによるGAME2では、SOMECITY TOKYO最強ビッグマン決定戦が実現。
現役トップリーガー・#6 アチャとマッチアップした#96 ダークロが、本職のインサイドではなくアウトサイドで輝きを放った。
先ずは挨拶代わりと言わんばかりに涼しい顔で3ptシュートを2本続けて沈めると、お次はスピンムーヴからのWクラッチでAND1を獲得!リーグ最長身・196cmのサイズを感じさせない華麗なプレーで、2年ぶりのPLAYOFF進出に向けて負けられない戦いが続くチームをリードする。
何とか反撃に出たいSIMONは、#14 オイカワを投入。すると、この起用がズバリ的中する。前半終了と同時に放ったブザービーター・ダウンタウンで口火を切ると、後半に入っても鎮火することなく、怒涛の5連続得点で遂に試合を引っくり返す。堪らずファールゲームに打って出る勉族だったが、このゲーム最多の25得点を記録した#31 ナルセがフリースローを落とさない。前節MIPを獲得したエース・#27 シバタを欠きながらも層の厚さを見せつけたレペゼン横濱が、PLAYOFF行きの3つ目の切符を手にした。


僕は観た。コートサイド席を陣取った若い姉ちゃんがゲーム中に大あくびをカマしている姿を、2階席から僕は観た。確かに、手に汗握るクロスゲームだらけの第6戦と比べて、ここまでの第7戦は退屈な内容だったかもしれない。続くGAME3も、前節欠場のツインタワーが復帰したUNDERDOGによる一方的な公開処刑が繰り広げられた。
#17 TATSUROUが景気良くジャンパーを沈めて序盤から走ると、#14 TAKAKUがオフェンスリバウンドを拾い、#33 M21が要所でアウトサイドから3ptシュートを射抜く。好スティールを連発してディフェンスでも魅せた#15 NEKI然り、シェイクからのレイアップで得点を重ねた#78 NOBUCHIKA然り、小まめにメンバーチェンジを行いつつも、誰が何をやっても上手くいくグッドリズムをキープ。終わってみれば23-45と、20点以上の大差を付けてワンサイドゲームを展開した「最強の負け犬」が、残り一つしかないPLAYOFF進出の椅子をグッと引き寄せた。
この日二度目の登場となった420だったが、糸が切れてしまった傀儡人形のように、力なく敗れ去った。


平塚ConnectionsとF’SQUADによるMAIN GAMEは、この6年で間違いなくTOP10に入る名勝負だった。発狂寸前の一触即発ムードの中、創世記からシーンを支えるDJ KENKENがオープニングナンバーにセレクトしたのは、僕達のアンセム『What’s Onyx?』。
僕は観た。さっきゲーム中に大あくびをカマしてくれた若い姉ちゃんが真剣な眼差しで歓声を送る姿を、確かに2階席から僕は観た。この大一番のMCを務めていたMAMUSHIの「WATCH THIS!」なんて台詞は必要なかった。
#2 SHIGEOと#18 MATSUのスティールは「まばたき」を忘れさせ、#10 ABと#5 TATSUHITOによるタフなゴール下争いは無意識のうちに拳を握らせ、6年前と変わらずに1on1を続ける#7 K-TAと#9 CHIHIROのフィニッシュは固唾を呑んで見守る大観衆の声を枯らした。
後半最後のプレーで密集地帯を切り裂いてシュートまで持ち込んだSHIGEOに対するファールは認められず、そのままオーバータイムに突入した瞬間が、誕生会のピークだったと記憶している。結論から述べると、1分間の延長戦で成功したシュートはたったの1本だった。代名詞のドライブでペイントエリアへの侵入を試みたCHIHIROが急ブレーキを踏んで放ったジャンパー。タイマーを1,2秒で止めたウイニングショットは、まるでスローモーションのようにリングに吸い込まれていった。僅かな時間と可能性を信じてラストプレーをK-TAに託したF’SQUADだったが、描いた放物線が出来すぎたシナリオに姿を変えることはなく、タイムアップを告げるブザーが溜息をかき消していく。トータルスコアは、37-35。誰がどう足掻いても、あくびのしようがない17分間だった。


以上が、僕の目から見た第7戦の全てです。約3ヵ月前に始まったレギュラーラウンドも、いよいよ最終戦を残すのみとなりました。それでは次節、1/8(水)、僕達のホームコート・クラブチッタ川崎でお会いしましょう。退屈なウィークデイに風穴を開けるウェンズデー・ナイト・フィーバーを、とくとご堪能あれ!Thank you for your time!

文:石井ジョゼ