HOME LIBRARY COLUMN SOMECITY 2014-2015 TOKYO 1st 第2戦 コラム 「追う者、追われる者」

SOMECITY 2014-2015 TOKYO 1st 第2戦 コラム 「追う者、追われる者」

ディフェンディングチャンピオン・平塚Connectionsの開幕戦黒星、
F’SQUADのルーキーボーラー・DAIKIのMIP獲得、
レギュラーシーズンを終えたトップリーガーの凱旋など、トピックには事欠かなかった開幕戦。
今回の第2戦を終えて、少しずつ今季の戦力図が明らかになってきた。
順を追って振り返ることにしよう。


開幕戦でディフェンディングチャンピオンの平塚Connectionsを破ったダークホースが、2戦続けてアップセットを成立。
GAME1は、今季からレギュラーチームに昇格したSUNDAY CREWが、人気者・勉族との打ち合いを50 – 42で制し、開幕2連勝を飾った。
勉族ファンにとって悲劇の立役者になったのが、久しぶりのイエローコート登場となった#74 DAN(Ex. tea☆TIME TOKYO)。
美しいバックスピンがかかったシュートをクイックリリースで放つ彼を、勉族は決してフリーにさせてはいけなかった。6点のビハインドを瞬時にかき消した3本連続ダウンタウンで逆転に成功すると、もう一人のグッドシューター・#41 Kazと合わせて計9本の3ptシュートを成功させて、ビッグマン不在のチームを勝利に導いた。「今日はウチにセンターが居ないから、打ち合いになると予想していた。正直言って、この勝利は想定内」と#1 ANDYは語る。昇格1シーズン目の彼等が今季のダークホースになることは時間の問題なのかもしれない。

開幕2連敗を喫した勉族は、今季は一段とコミカルな#1 ぬまのコントロールから、MC MOJAに「男は顔じゃない!」と励まされた#45 イノッチが24得点と一人気を吐いたが、勝負所の終盤で流れを引き寄せることが出来なかった。


続くGAME2は、オフシーズンを迎えたプロフェッショナルボーラー達による、ハイレベルなバスケットボールが繰り広げられた。
420開幕戦勝利の立役者であるNBDL・「大塚商会アルファーズ」所属の「W長谷川」とマッチアップしたのは、3日前まで「つくばロボッツ」の一員として国内トップリーグ・NBLを戦っていた#6 ASANO。
敏捷性に優れた194cmはハーフコートを豹のように駆け回り、豊かなジャンプ力でオフェンスリバウンドをもぎ取り続けた。しかしながら、名だたるボーラーを差し置いて、この16分間の主役に抜擢されたのは、MC MAMUSHIも大絶賛のSIMON #15 TSUKASAだった。全26ptのうち大半を占めたアウトサイドシュートは勿論のこと、相手の高いブロックを嘲うようにかわしてAND1を奪ったフローターシュートは第2戦で最も美しいシーンの一つだったと記憶している。昨季までのエース・#27 SHIBATAが欠場し、故障明けの#14 OIKAWAが本調子ではない苦しい状況下で、新戦力が台頭したブ厚い層を見せつけたSIMONが、35-41で今季初勝利を挙げた。

勝ちパターンも負けパターンも#32 HASEから#24 SHOWのホットライン頼みの420は、ルーキー・#10 KENTOがゲーム終盤にアタックと3ptシュートを続けてメイクしたのが救いか。


3×3日本ランキング1位はダテじゃない。
GAME3は、SOMECITY復帰後2戦目のUNDERDOG #91 WORMが大暴れ。開幕戦でリバウンドを奪い続けたものの、「チームに貢献できなかった。個人的には全然納得いってない。」と不完全燃焼に終わったNBDL帰りの伊達男が持ち場のゴール下を離れ、シュートレンジ不問の15ptをマーク。
しかし、それ以上 のインパクトを残したのが、SOMECITY TOKYOのYOUNG GUNSを率いて参戦した「SOMECITY TOCHIGI EXHIBITION GAME」で優勝を決めるブザービーター3ptシュートを決めるなど、ここのところ好調を維持する平塚Connections #2 SHIGEO。「今日は外れたかなと思ったけど、入っちゃった。」という前半終了間際のブザービーター3ptシュートを誰がどう見ても不十分な体勢で沈めると、32-32の同点の場面で仕掛けたドライブがAND1に変わる。終わってみれば、ウイニングショットを含むGAME3最多の16ptを稼いで、文句無しの第2戦MIPをゲット。「まだ若手に譲る気はない」と語るSOMECITY初代MVPは今季も健在。復調の兆しが見えた#5 TATSUHITOと#9 CHIHIROを従えて、この日一番の盛り上がりを見せた好ゲームを35-37で制し、チームを今シーズン初勝利に導いた。


MAIN GAMEは、久々の「SF対決」。
両者のスタイルがガッチリと噛み合い、お互いの旨味を引き出すようなゲーム展開は、正しくストリートボールの原風景そのものだった。
24-34で開幕2連勝を飾ったF’SQUADは、今季から加入したルーキーの活きが良い。開幕戦でMIPを獲得した元bjリーガー・#27 DAIKIに続き、満を持してTANAがスターターに送り込んだのは、現役大学生ボーラーの#5 KAZUYA。「a.k.a.K-TA2」の異名を持つ秘蔵っ子は、切れ味バツグンのクロスオーバーからシュートをメイク。さらにヘジテーション・ドライブでAND1を獲得し、卓越した1on1スキルを目の肥えた観客の前で披露してくれた。
生意気な新人に教育をするかのように、すぐさまTEAM-Sもアンサーをする。
途中投入された#8 HUMMERにシャットアウトされ、「Fの若手2人に引き出してもらって良いゲームが出来た」と呟く#4 SHINPEIにブロックショットをお見舞いされ、#3 スーパーマーシーにボールをスティールされて無念の途中交代。初登場MIPこそならなかったが、この悔しさをバネにして、より磨き上げたスキルを見せてくれることだろう。
ゲームは、一人だけ性能がズバ抜けていた#7 K-TAがシグネチャームーヴの本家クロスオーバーで締めくくって自力に勝るFが勝利を収めたが、アドバンテージルールを成功させたガチムチシューター・#34 BUN×2らオールドルーキーズを牽引した#7 JUNのゲームメイクが光ったTEAM-Sは、敗れこそしたが今後に期待の持てる内容だった。


今シーズン前に行われたスピンオフイベント・NIGHT COLLEGEで、開幕から長らくシーンを支え続けてきた「ALL SOMECITY」が優勝したように、先駆者達の牙城を揺るがすのは決して容易いことじゃない。生半可な気持ちじゃ彼等はきっと追い抜けないだろう。それでもこのシーンは、野心とスキルに満ちたニューヒーローの出現を熱烈に歓迎します。
その若い力に負けじとスキルを磨き続け、今なお第一線に君臨し続ける現ヒーローを強烈にリスペクトします。
一つだけ断言出来るのは、間違いなく今、このシーンは過渡期を迎えているということ。
「時代の変わり目が一番面白い」と、ある関係者は言った。
その地位を狙う者と、脅かされる者。追う者と、追われる者。
最高の相乗効果を、どうかお見逃しなく。

文:石井ジョゼ