HOME LIBRARY COLUMN SOMECITY 2013-2014 TOKYO 2nd 第5戦 コラム「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」

SOMECITY 2013-2014 TOKYO 2nd 第5戦 コラム「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」

今シーズンのリーグ戦も、いよいよ後半戦に突入。
この日行われた第5戦は、前節のMAIN GAME「UNDERDOG×F’SQUAD」のテンションそのままに、バイブスの高い1日だった。


先ずは恒例の下部リーグ・SCDLに触れておく。
BRMが東京オーシャンズを退けた塩辛いSCDL GAME1に打って変わって、SCDL GAME2は、大方の予想を裏切るクロースゲームが繰り広げられた。
この前座試合で最もインパクトを残したのが、SundayCrewのビッグマン・#8 LEE 。
圧倒的なフィジカルと繊細なステップでゴール下を蹂躙する個の力は迫力満点で、1年前のレギュラーチームを相手に1点差の均衡したゲームを見せてくれた。
対する横濱籠球大家族・TEAM-Sは、自慢のセットプレーを軸にした和の力で対抗。
その中でも、フィニッシャーを務めた「濱の44口径」#4 TAKUの決定力はとりわけ目立っていた。
味方のスクリーンを利用して放つフリーなジャンパーは、落ちる気配なし。
接触プレーで負傷するシーンも見られたが、SOMECITY2代目MVPはタイムアップの瞬間まで色褪せない存在感を放っていた。
ラストプレーは、「CHOSEN ONE」#5 HUMMERがノーファールで相手アタックを止めてGAME SET。
リーグ戦1巡目を3勝0敗の全勝で折り返し、入替戦SOMECITY CRASHをぐっと引き寄せた。


ブザービーターか、それともタイムアップが先か。
デリケートなタイミングで「ナスティーシューター」#2 SHIGEOが沈めた3ptシュートを巡る前代未聞のレフェリー・オフィシャルによる大協議の結果、オーバータイムに突入した本編のオープニングアクト・GAME1が、間違いなく第5戦のBEST GAMEだった。
先手を取ったのは2012-2013 CHAMPION TEAM・平塚Connections。
最初ッから漲りMAXの「ドライブイン馬鹿」#9 CHIHIROが自慢のドライブで戦いの口火を切ると、「ナスティーシューター」#2 SHIGEOのダウンタウンが油を注ぐ。
ティップオフから程なくして、イエローコートは緑の炎に包まれた。

一時は最大14点差まで離された瀕死のUNDERDOGだったが、成長著しい若犬達がワンサイドゲームを延長戦へと導いたのはチームにとって大きな収穫だったのではないか。
3ptシュート4本を含むチーム最多の19得点を挙げた「高速司令塔」#47 TA-BOが辛抱強くコントロールし、「ハングリードッグ」#17 TATSUROUがインサイドで、「PITBULL」#15 NEKIがアウトサイドから攻撃を仕掛けて、とうとう試合は振り出しへ。
勝負の行方は、たった60秒の延長戦に委ねられた。

結論を述べる前に、このグッドゲームを紡いでくれた両チームは勿論のこと、マイクを向けられていないのに「(延長)やってスッキリした方が良いんじゃないの!?」と声を挙げてくれたballaholicな観客に敬意を表したい。
紙一重、という言葉が一番しっくりくる。
危くヒーローになり損ねるところだったSHIGEOがペイントエリアに切り込んでファールを貰うと、続くフリースローがウイニングショットになった。
逆転のブザービーター・ダウンタウンを狙ったTA-BOをCHIHIROがガッチリとブロック。
UNDERDOGを紙一重でかわした平塚Connectionsが、オープニングアクトを最高の形で締めくくった。


あまりにも捻りのない表現に異論を唱える人もいるかもしれないが、これは誤字ではない。
GAME2の勝者SIMONは、「普通に強い」。
誰が出ても変わらないハードディフェンスと得点能力は、彼等が単なる寄せ集め集団ではないことを示している。
「長身のオールラウンダー」#15 S-TAROを中心に途中まで互角以上の試合運びを見せた420だったが、SIMON総帥・MIURAの見事な2枚替えが、ベルトコンベアのスイッチを切り変えるように、拮抗するゲームの流れを強制的にリセットさせた。
ゴール下で目を光らせる「シーズン中のトップリーガー」#6 アチャが入った途端、相手の得点は停まり、「シリアスシューター」#14 オイカワは卓越したシュート能力で攻撃を牽引。
リズムを掴みリードを奪って前半を終了すると、後半、勢いは更に加速する。
恒例の得点後パフォーマンスも板に付いてきた「SHINOBIボーラー」#27 シバタと「クイック&ハード」#31 ナルセが容赦なくシュートを決め続けて28-46で完勝を収めた。
やや派手さに欠けるものの、彼等は「普通に強い」のだ。


前後半で見事な逆転劇が描かれたGAME3の前編は、完全に勉族ペースだった。
「戦慄の左フック」#57 マー坊、「大魔神」#96 ダークロの高さを活かした攻撃でリードを奪うと、この日は「かつての最強スコアラー」#6 仮エースのシュートタッチが◎。
スタミナが尽きるまで、全盛期を彷彿とさせる凶悪な得点能力で会場はおろか関係者を大喜びさせた。
19-9と2桁のリードを奪って迎えた前半終了時のアドバンテージルールでも、「2代目アドバンテージ職人」#58 魚住が、第3戦のMIP・「オルタナティヴ・シェイカー」#12 UGに強烈なハエ叩きをお見舞いするなど、彼等の優位は揺るがないように思えた。
しかし、ここから先の8分は、F’SQUADのために設けられた時間だった。
190cmの「パラディン」#10 AB、185cmの「大型スラッシャー」#2 AGEを投入して高さ対策を講じると、敗北必死だったシナリオのエンディングが書き換えられていく。
全く勝てなかったリバウンド争いで肩を並べ始めると、絶対的得点源の「Mr.CROSSOVER」#7 K-TAに当たりが出始め、ついに逆転成功。
この日最も僕をブチ上げてくれた、ダークロによるバレーボール選手のスパイクみたいな強烈すぎるブロックショットを見舞われても、ひるむことなく前節のMIP「SUPERNOVA」#23 LAWRENCEがジャンパーでアンサー。
自分達の手でキッチリと流れを引き寄せると、最後は手の付けられなくなったK-TAがシグネチャー・ムーヴのクロスオーバーでキッチリと締めて、小さな?魔法使いたちが42-35の熱戦に終止符を打った。


取りも取ったり、32得点。
この試合におけるチームの総得点が48点だったことを考えると、実に全得点の2/3を彼一人で叩きだしたことになる。
SIMONと平塚connectionsによるMAIN GAME・神奈川ダービーは、この日のMIPに満場一致で選出された「ドライブイン馬鹿」#9 CHIHIROの独壇場だった。
バリエーション豊かな1on1で休む暇なく得点を積み上げていくと、今度は絶妙なワンバウンドパスで「2代目ジョーカー」#5 TATSUHITOのフィニッシュをアシスト。
一度ゾーンに入ったドライブマシーンは、誰にも止めることは出来ない。
改めてそう思い知らされた16分間だった。以上。


第5戦を終えて、6勝1敗。
Wヘッダーも延長戦も、彼等には関係ないのかもしれない。
今シーズン現在単独首位・平塚Connectionsの強さが際立っている。
リーグ発足当初から主役の一人を演じる「ナスティーシューター」#2 SHIGEO、「ドライブイン馬鹿」#9 CHIHIROの2本刀は今季も健在。
そして忘れてはいけないのが、昨シーズンを棒に振った手術とリハビリを乗り越えて、今季カムバックを果たした「2代目ジョーカー」#5 TATSUHITOの存在だ。
アウトサイドシュートが打てる、インサイドで身体も張れる188cmの貴重なカードを加えて、2012-2013シーズンを制した、最強の手札が揃った昨年の王者。
上記のスターター3名に、途中出場ながら大仕事をやってのける「フォースマン」#3 MINAKATA、「クラッチシューター」#14 FUKUDAを加えた攻撃力はリーグNo.1。
唯一つの不安要素であるメインキャストの故障離脱がなければ、レギュラーラウンド1位通過は堅いだろう。
2年連続の「THE FINAL」に向けて歩き出した昨年の王者を止めるチームは、果たして。


文:石井ジョゼ