
SOMECITY 2013-2014 TOKYO 1st 第2戦レポート
GAME 1
勉族 × 47 - 49 ○ 平塚Connections
オフィシャルのアクシデントによる一時中断を感じさせないBEST GAMEは、ティップオフ直後から激しい打ち合いが展開された。
平塚Connectionsの1on1が止まらないのは予想通りだったとしても、
開幕戦大爆発の#6 仮エースを欠く苦しい台所事情の中、一歩も引かない点の取り合いに応じた勉族に驚いた人も多かったのではないか。
積極的に攻撃参加を見せた#1 ぬまのシュートで食らいつき、
平塚部隊を相手に1on1を決めた#33 てるのダウンタウンでリードを奪い、
何とか後半開始に間に合った#96 ダークロのインサイドアタックで勝利を掴みかけた彼等に、衝撃のラストシーンが用意されていた。
刻一刻とタイムアップが迫る中、残り時間と反比例するように集中力を増したTEAM GREENは、#9 CHIHIROのドライブと#4 TAKATOの連続ダウンタウンで1点差に迫ると、残り1秒で#2 SHIGEOにボールが渡る。
何度も見覚えのあるこの状況で、何度見ても見飽きることのない結末を描き続けてきた初代MVPが、最後の最後で勝者と敗者を入れ替えた。
劇的すぎるブザービーター・ダウンタウンに成功したディフェンディングチャンピオンが、見事開幕2連勝に成功。
最高のオープニングアクトだった。
GAME2
SIMON ○ 37 - 26 × 420
先に断っておくと、正直この試合がエンターテイメントとして、ストリートボールとして成立していたかは分からない。
しかしながら、何処か集中力を欠いた緩慢なプレーが目立った420を相手に、
ハードディフェンスと効果的なメンバーチェンジで相手オフェンスの芽を摘み、
ハッスルプレーと精度の高いシュートで終始リードを保ったSIMONには、リスペクトせざるを得ない。
チームの得点源として5本連続でシュートを成功させた#14 オイカワ、献身的なリバウンドが光った#6 アチャノのバスケットボールは、UNDERDOGに肉薄した開幕戦がフロックでなかったことを証明するには十分だった。
SPECIAL EXHIBITION GAME
JBL "PRO"BALLERS × 40 - 42 ○ SOMECITY"STREET"BALLERS
「PRO」 の肩書は、伊達じゃない。
たった16分間ではあったが、いつも観ているボーラーより一回り大きく見えるそのフィジカル、一瞬の瞬きすら許さない身体能力、一目で分かる間違いないバスケットボール・スキルを、十二分に堪能させて頂いた。
中でも、かつて「TOKYO BEAST #77 マイケル」としてSOMECITYに出場した経験を持つ田中大地選手(デイトリックつくば)は、さすがと言うべきか、やはりイエローコートの楽しみ方を良く知っている。
チームメイトがオリジナル・ルールに戸惑い、手探り状態のプレーが続く中で、前半終了間際のブザービーター・ダウンタウンにトライし、そして決めてしまうのだから恐ろしい。
自身のビッグショットが生んだ大声援をBGMに身体を揺らし、ノリノリで観客に応える姿は、この日出場した全ボーラーの中で一番イカしていた。
無論、高いシュート能力が光った大金広弥選手(デイトリックつくば)、
#9 CHIHIROのレイアップシュートを2度もブロックした遠藤祐亮選手(リンク栃木BREX)、
#7 K-TAとバチバチの1on1を繰り広げた田渡修人選手(リンク栃木BREX)の3選手も素晴らしかった。
1on1がフォーカスされる初経験の舞台で急速にアジャストしていき、ホームのSOMECITY"STREET"BALLERSに冷や汗をかかせた勇敢なる若者4名に、心から敬意を表したい。
GAME3
勉族 × 37 – 40 ○ F'SQUAD
控え層の厚さが、勝負の分かれ目だったか。
イエローコートがオレンジ色に染まった前半は、正にF’SQUADの「SHOW CASE」そのもの。
とにかく、違うテンポで刻む#18 MATSUのリズミカルな1on1が止まらなかった。
途中出場の#4 HARASHOWも相手を嘲うようなヒポノタイザーから見事なレイアップシュートを決めてしまう、散らかし放題の8分間が続いた。
ところが、MC MOJA一押しの#58 魚住が、キレッキレのドライブでアドバンテージルールを成功させると、後半は一転、勉族が「笑TIME」を展開する。
#1 ぬま独特のコントロールから、完全に殻を破った#33 てるのアウトサイドシュートで一時はリードする場面も見られたが、
流れを変えるべく投入された#0 KATSUOと、「勝負強い!!」とMC MOJAも大絶賛の#7 K-TAに連続ダウンタウンを決められて逆転負け。
開幕3連敗を喫し、単独最下位に転落した。
GAME4
UNDERDOG ○ 41 - 31 × 平塚Connections
「強いUNDERDOGが、戻って来たぞー!!」
このGAMEのMCを務めていた MAMUSHIが、そう絶叫するのも無理はない。
#68 KOJIが一時帰郷を果たしたUNDERDOGが、ディフェンディングチャンピオン・平塚Connectionsに初黒星を付けた。
黄金期を築いた司令塔のコントロールから、#28 NOBUCHIKAがアメイジングなダブルクラッチを決めて口火を切ると、ミスマッチを突いた#91 WORMの情け容赦ないインサイドアタックで攻め立てる。
MIPに選出された#7 HAYATOが、トリプルヘッダーに出場した#9 CHIHIROを自慢のディフェンスでシャットアウトすると、オフェンスでもダウンタウン3発を含む13得点を記録。
現王者を相手に、攻守両面で圧倒した最強の負け犬が、開幕2連勝を飾った。
text by 石井ジョゼ